「綺麗だな」
「えっ…?」
静寂を裂くようにして、ダークがぽつりと呟いた。
本を読んでいたリンクも思わず顔を上げて、自分の横に座るダークを見据える。
黒い革張りのソファーに隣同士で座っているせいか、距離が近い。
ダークは気だるそうに足組みをし、腿の上に右手を乗せて頬ずえをついており、そのまま空いている左手を伸ばして
リンクの髪にそっと触れた。
不意打ちだったので、リンクの身体が小さく揺れる。
「なんだよ、別にとって食いやしねーよ」
「いや、別にそういうわけじゃ…!」
フーっと溜め息をつくダークを見てリンクは慌てて弁解する。
しかしダークはそんなリンクを別段気にも止めず、リンクの金色の髪の毛に自分の指を絡めた。
眩しい程の金色。
初めて出会った日に、あまりの眩しさに思わず息を呑んだのを覚えている。
自分達が出会ったのは湖底に沈む神殿で、そこは日の光とはまるで接点がなかった。
神殿の外に出ればいつだって好きなだけ日光を浴びることは出来たが、ダークはそこまでして日の光に当たりたい
わけではなかった。
そんな時、ハイラルを救うことを使命としてリンクが神殿にやってきた。
彼の太陽のように輝く金髪と空のように透き通った青い目を見た時は、自分の身体に戦慄が走った。
綺麗だと、素直にそう思った。
「ダーク…?」
ずっと黙りこくるダークにリンクが恐々と声をかける。
ダークは元々寡黙なタイプで、感情を表に出さない。
故に、彼が何を考えているのかリンクにはわからないと思うことが多々あった。
今だって、何の前触れもなく自分の髪の毛を触ってきたのだ。
感情表現が豊かでストレートなマルスやカービィ達とは違って、彼は自分の内面を晒さないからこそ
時にこのように突拍子もないことをして相手を驚かせるのだろうか。
ぼんやりとそんなことを考えていると、突然ソファーに押し倒されてダークが覆い被さってくる。
リンクの読んでいた本がバサリと音を立てて落ちた。
「ちょっ、ダーク!?」
「お前の髪、いい匂いがする」
首筋に顔を埋められ、リンクが「ひゃっ」と小さく叫ぶ。
押し返そうにも手首を押さえられているため、残念ながらそれは不可能だった。
「甘い香りだな」
「そ、そう、かな?多分シャンプー…ッ…!?」
ちゅっと音を立てて耳の付け根に口付けられる。
驚いているリンクを尻目に、ダークは尚も首や頬にキスを降らせる。
だがこのままダークのペースに流されてはいけないと思ったリンクは、少しずつ抵抗の色を見せ始めた。
「ちょっ、やめっ…ん…っ!」
腰を捩ってみるが、ダークがリンクの足の間に入り込んで自分の体重でリンクを押さえつけているため
無駄な抵抗となった。
そうしている間にもダークは無言でリンクの肌に口付けてゆく。
耳の付け根、首筋、首の付け根、鎖骨。
男で、しかもあれだけハイラルを走り回ったり乱闘しているにしては白いといえるリンクの肌に赤い華が咲いていく。
「やっ…も、ダーク!」
思わず叫んでしまい、後になってハッとする。
見上げてみると、ダークの紅い瞳がじっと自分の方を見ていた。
理由はわからないが、急に恥ずかしくなってリンクの顔がカァッと赤くなる。
しかしダークはそんなリンクを何とも思わずに見下ろした。
「なんだ?」
「えっ…あ、いや…」
何と言えばいいのかわからなくて、リンクは顔を逸らす。
あの燃えるような紅の瞳でじっと見つめられるのが耐えられなかった。
顔が熱い。
心臓がバクバクいってて、この距離だからダークにもバレてしまうのでないか。
「リンク」
無機質な、でも透き通った声で名前を呼ばれる。
そろそろと顔をダークの方へ向けると、前髪にキスをされる。
思わずきゅっと目を瞑ってしまい、そんなリンクをあやすかのようにダークが前髪をそっと撫でる。
リンクが目を開けると、ダークが小さく微笑んだ。
「ダー…ク」
微笑なのに何処か寂しげで切ない感じがして、リンクも何故だかつられて泣きそうになってしまう。
ダークはリンクの手首を掴んでいた手を離して、両手をリンクの髪の毛に通す。
ちゅっと額に口付けてから、唇が触れそうな程に顔を近づける。
「なぁ、キスしていい?」
「ダメって…言ってもするんだろ…」
「まぁな」
そう言って、ダークはリンクの頭を掻き抱いて深く深く口付けた。
リンクが肌越しに感じたのは大きな海の匂い。
甘い香り
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初めてカップリング小説とやらを書いた…。
むげー難しいー恥ずかしいー!(ごろんごろん)
リンクはのんびり話すイメージがあります(´∀`)
湖なのに大きな海って何よとか言っちゃダメ!
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