HONEY










「リーンクさんっ!」

「おわっ!」


廊下を歩いていると、いきなり背後から抱きつかれる。
声でわかるその相手は、俺の思った通りピットだった。
俺の腰に回す腕を外しながら「びっくりするだろ」と注意しても、ごめんなさ〜いと言って笑うだけだった。
こいつ……本当に反省してるのか?
そんな時、ふとピットが持っている瓶に視線が釘付けになる。


「あっ、これ気になるんですか?」

「あ、あぁ…気にならないって言ったら嘘になるけど…」


俺が頷くと、ピットはその瓶をひらひらと振って見せた。
割と大振りなその瓶には、筆記体でHONEYと書かれたラベルが貼ってある。


「蜂蜜…なのか?」

「そうなんです。と言っても厳密には違うんですけどね。天界にしかない樹の樹液です」

「へえ。珍しいものもあるんだな」

「パルテナ様が僕に下さったんですよ」


まるで語尾にハートがついているようだ。
でもきっとそれくらい嬉しかったんだろう。
ピットもまだ何だかんだで子供なんだな、と思って俺はクスっと笑った。


「そうだ!リンクさん、ケーキ焼けます?」

「えっ?あぁ…まあ一応な。あんまり上手くないけど」

「じゃあ、これを使ってケーキ焼いてくれませんか?せっかくなんで」


ピットはにこにこしながら言った。
確かに、これを使ったら美味しいケーキが焼けるのかもしれない。
だけど…。


「でも別に俺じゃなくても…。お菓子作りならピーチ姫の方が上手いから彼女に…」

「えー!僕はリンクさんに作ってもらいたいんですー!」


俺の言葉を遮って、ピットは声を上げた。
頬を膨らませながら、ピットはぶーぶーと文句を言う。
なんで俺なんだろう…ていうか、本当に上手くケーキなんて焼けるのか……。
お菓子ってあんまり作ったことないからな。


「しょうがないな。今回だけだぞ」

「やったぁ!リンクさんありがとう!」

「し、失敗しても怒るなよっ」

「怒りませんよ。だってリンクさんが作ってくれるんだもの」


俺の左腕に引っ付いて、ピットは言う。
怒りませんよって本当か…。
半ば呆れつつ俺がキッチンに向かおうとすると、ピットが俺を引き止めた。
なんでも今はピーチ姫がクッキーを焼いているからキッチンは使えないのだと言う。


「それまで、僕の部屋で待ってましょうよ」


本当は部屋の片付けをしたかったのに。
笑顔で言われてしまうと、俺は首を横に振ることが出来なかった。







* * * * *







リンクさんは僕の自室に来ると、ベッドの上でごろんと横になった。
今日は乱闘がないらしく、白いカッターシャツにジーンズという随分とシンプルな出で立ちだ。
上から2つ目までのボタンが外されていて、開いた隙間から鎖骨が覗いている。
シャツもゆったりとしたものでなくて、どちらかと言えば体にフィットするものを着ているため
腰のラインが細く見えた。
この人って自分でフェロモン振りまいていることに気付いてないのかな?
そんなことを考えながら僕はベッドに座ると、ナイトテーブルに置いてあった瓶をとると蓋を開けた。
その瞬間に甘い匂いが僕の鼻腔をくすぐる。


「リンクさん、これ味見しません?」

「味見?」


うつ伏せになっていたリンクさんは身を起こすと、四つん這いでのろのろと僕の所へやって来る。


「これ、すごく甘いんですよ」


そういって、瓶の中へ中指と人差し指を入れて中の蜜を掬う。
黄金色の液体が指に絡んで僕の指を濡らした。
そしてその二本の指を何の前触れもなしに、薄く開いたリンクさんの口へと突っ込んだ。
生暖かい口内の感触に、ぞくりと背筋を何かが抜けていく。


「んぐ…っ!」


突然のことに驚いて、リンクさんはぎゅっと目を瞑る。
確かに我ながら乱暴だなあと思う。
でもリンクさんを見てると、何故だかいじめたくなってしまう。
彼は僕の手を掴むと、勢いよく自分の口から指を引き抜いた。


「い、いきなり何するんだよ!」


あ、怒ってる。当たり前か。
いくらリンクさんが優しくても、いきなり口の中に他人の指が突っ込まれたら怒るだろう。
僕だってこんなことされたら怒る。
けど、そんな彼の怒りも今の僕には何とも思わなかった。
手首を掴んで、ベッドに押し倒す。
リンクさんと僕には身長差があるし、当たり前だけど力もリンクさんの方が強いから、おそらくこのままだと負けてしまう。
僕はリンクさんがつけていたベルトを引き抜くと、頭の上で両手首を固定して縛り上げた。


「ピット!」

「なんです?」

「なんですって……これ、外せよ…!」

「ダメですよ。だってこれ外したらリンクさん、暴れるでしょ?」


言いながら、シャツのボタンを一つずつ外していく。
マルスさんほどではないけど、やっぱり男にしては白い肌だと思う。
細い腰を撫でると、体がびくっと揺れた。


「怖がらなくても平気ですよ」

「あ、やめ……っ…!」


制止させようとする言葉を聞かずに、下着ごとジーンズをずり下ろす。
全部脱がせてベッドの下へ放り投げると、リンクさんが絶望的な顔をした。
やだな。別に死んじゃうわけじゃないのに。
僕がすっと脚の間に入り込むと、リンクさんは急に抵抗の色を見せ始めた。


「ピット!いい加減にしないと怒るぞ!」

「怒るぞって、そんな格好で言われても説得力ないですよ?リンクさん」


くすっと笑うと、彼の顔がカッと赤くなる。
意外ところころ表情が変わるんだよな、リンクさんって。
赤くなった顔を見ながら、蜜の入った瓶へと手を伸ばした。
自分のもとへ引き寄せてから、手を入れてたっぷりと中の蜜を掬い出す。
そしてそれをリンクさんのモノの上に垂らした。


「やっ、冷た……っ…!」


手で触れている分にはそこまで冷たく感じないのだけど、熱を持った敏感なそこには
少々冷たかったのかもしれない。
でもどうせすぐに熱くなる。
僕はリンクさんのモノを手に取ると、自分の手についている蜂蜜を塗りたくるようにしてやんわりと握った。


「ひぁ…っ!や…ッ、ピット……!」

「何ですか?」

「手…離、せ……っあぁ…!」

「ダメです」


そう言うや否や、僕は身を屈めて自分の手中に収まっているものを口に含んだ。
ちらりとリンクさんを見やると、信じられないといったような顔をしている。
そんな顔でも整ってるから困っちゃうよな。
舌で弄ってやると体がベッドに沈み、甘い声を上げた。


「や…っ、やだ……!やめ……ッく、ぁ……ん…」


腰を捩って抵抗するが、抵抗すればするほど体力が奪われていくことに気付いてないのかな?
まぁ僕としては、体力がなくなってくれた方がいいんだけど。
舌先で先端をぐりぐりと押すと、体が弓なりになる。


「ぅああッ…!いやっ……口、離して……!」


頑なに目を閉じて頭を振るその姿さえも愛おしかった。
白い太ももに手をかけて脚を更に開かせると、纏わりついている黄金色の蜜を根元から舐め上げる。


「リンクさんのココ、すごく甘いですよ」

「ひ……ッ、ぁ…もう…頼むからやめ……っ」

「今やめたら辛いのは自分じゃないですか」

「っあ、やあっ…ああ…ッ…!!」


ぢゅっと音を立てて先端を強く吸い上げると、細い腰が大きく跳ねた。
それと同時に口内を満たす苦いものを嚥下すると、体を起こしてリンクさんを見やる。
あぁ、リンクさんってばあれだけでイっちゃったんだ。
もう体からはすっかり力が抜けてしまっていて、切なげにハァハァと息をしている。


「もう、許して……」


潤んだ瞳。赤い頬。肌蹴られた胸元。零れる吐息。蜜に塗れた、彼の秘所。
それだけで充分だった。
酷く妖艶なその姿に欲情している自分がいて、下半身が熱を帯びる。


「ここまできてやめるなんて無理ですよ。もう僕、我慢できない」

「あっ……や…!」


ぐいっと脚を広げると、スラックスの中で窮屈そうにしていた自身を取り出す。


「ピット!ダメ、だから……っ…!」


泣きそうに顔を歪めるが、そんなのは僕の心を煽るだけだった。
クスリと笑って、リンクさんの蕾へと僕のモノを埋め込んでいく。
リンクさんは声にならない悲鳴を上げるが、蜜塗れのそこは何の抵抗もなく飲み込んでいった。


「ん、あ…ぁっ……!」

「ほら、全部入っちゃった」

「っあ…ん……ッは…」


アイクさん達に比べたらそりゃあ僕のモノは小さいかもしれないけど、大きさなんてあまり関係ないと思う。
ようは、どれだけ気持ちよく出来るかじゃない?
僕は仰向けのリンクさんの上に覆いかぶさって、ゆっくりと律動を与えていく。


「リンクさんの中、熱くて溶けちゃいそう」

「や…だっ……!そ…ゆこと…言わな……ッあ、ぁ…!」

「だって、本当のことですもん」

「や、ぁ…ッああっ…んぁ……!」


一番奥を突いてやると、面白いくらいに体がしなる。
露になった白い喉元に噛み付きたくなる衝動を抑えつつ、瓶を手にとって蜜を垂らした。
喉を伝っていく透き通った黄金の液体。
流れ落ちたそれは、鎖骨の窪みへと溜まっていった。


「ふッ…ぁ……や、あぅ……っ…!」


抜き差しを繰り返す度に、秘所を濡らす蜜が擦れて粘着質な音を立てる。
耳を塞ぎたくても塞げないリンクさんは、目を頑なに閉じることで現実から逃れようとしているらしい。
目尻には、涙が滲んでいた。
縛られた手首が、ギチギチと悲鳴を上げる。
外してあげようかと思ったけど、もはやそれどころではなくて。


「っ……あっ……んぁっ…は……やぁっ!」

「リンクさん、此処が好きなんでしょう?」

「や…っ…そこ…ッだめ、だ…っ……あぁ…ん…!」


突き上げる度に、細い腰が揺れた。
そしてその口から零れる嬌声でさえも僕を狂わせる。
甘く、甘く。


「ひぁっ…!嫌…ッ……も、出ちゃ……ッ…!」

「良いですよ…イって」

「あっ……や、ッ…ああぁ…っ!!」

「っ……ん…!」


リンクさんが精を放つのと同時に、僕も彼の中へと熱を解放した。
急に冷めていく熱。
しかしリンクさんの体は対照的に熱を帯びていて、肌が触れ合うのは心地が良い。
はあっと息をついてから、僕はゆっくりと自分のモノを引き抜く。
その瞬間、僕が放ったものが中から溢れ出て、脚の付け根を濡らす蜜と交わった。
蜜で濡れるそこは、汚いとか穢れていると言うよりも何処か妖艶だった。


「リンクさん、凄く綺麗ですよ」


そういって恍惚の笑みを浮かべながら、目の前の肢体を見下ろす。
リンクさんは弱弱しく頭を振るだけだった。
唇を噛んで、泣くのを堪えているように見える。


「これ、外しますね」


手首を拘束していたベルトを外してやると、ベルトの後がついて赤くなっていた。
痛々しいのに、それが酷く綺麗で。
そう。綺麗だから、壊したいと思ってしまう自分がいる。


「好きですよ。リンクさん」


滴る蜜に舌を這わせて、白い喉に口付ける。
この蜜のように、何処までも溶け合って。
甘く、甘く。



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やりすぎた\(^o^)/(そして私はこれを何回も言っている気がする)
甘い感じで書きたかったのに一体どうしてこんなことに…。
ピット君が悪魔として降臨したもようです。
あああリクエストして下さった方に申し訳ない気持ちでいっぱいだ…!
でも年下攻めが好きなんです(どうでもいいカミングアウト)

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