heavenly day
「リンクー!あそぼー!」
「わっ!」
どたどたと音を立てながら走ってきたと思ったら、突然背中に飛びつかれる。
誰かと思って振り向いたら、いつもの悪戯っ子達だった。
カービィ、トゥーン、ネス、そしてリュカ。
とてとてと小走りでピカチュウもやって来る。
リンクの肩に手をかけての背中に飛びついたのはどうやらトゥーンらしい。
「遊ぼうって、俺これから洗濯物を片付けなきゃ…」
「そんなの後でいいって!」
「僕達と遊ぶ方が大事だよ」
「ねぇーお願い!」
「後で手伝うからさぁ」
「けど……」
今日は洗濯物当番の日で、リンクはこれからさっき取り込んだ洗濯物を畳まなければならなかった。
(遊んでる場合じゃないんだけど…)
トゥーンが背中から降りたらしく、肩が軽くなる。
(うーん、どうしよう)
ちらりと視線を下へ向ければ、皆がじぃーっと見つめてくる。
くりくりとした瞳を見ていると、なんだか彼らを拒んだらいけないような気さえしてきた。
「……しょうがないな。ちょっとだけだぞ?」
ふうっと息をついて、腰に手を当てながらそう言うと、皆の顔がぱあっと明るくなる。
「わぁーい!」
「ありがとうリンク!」
「やっぱりリンクは話がわかるなぁ」
「早く早く、外に行こうよ」
「わっ、ちょっと落ち着けって」
ネスに手をぐいぐい引っ張られて前のめりになったが、なんとか体勢を立て直す。
足元にいたピカチュウを抱き上げると、4人と一緒にリンクは外へ出た。
* * * * *
「ごめん、ちょっと休憩」
「えーっ!?」
「もう、リンクってば若いんだからしっかりしてよ」
「ごめんごめん」
確かにリンクはまだ17歳で、体力には自信がある方だった。
だが、鬼ごっこでずっと走りっぱなしになれば流石に疲れてくる。
(しかも俺以外が全員鬼で、逃げるのが俺だけって…それもどうなんだ?)
とにかく、走りっぱなしで疲れてしまった。
リンクは丘に立っている1本の木の下へ行くと、そこへ座り込む。
ちょうど木陰になっていて気持ち良い。
木に寄りかかって、はぁっと息をついた。
「いい天気だな」
独り言のようにぽつりと呟く。
見上げれば、眩暈を覚えるような真っ青な空が広がっている。
白い雲が所々にぽかりと浮かんでいて、確かカービィは美味しそうとか言って雲を眺めていた。
「カービィってば、いっつも食べることばっかりだもんな」
丸いピンク玉を思い出して思わず笑ってしまう。
カービィの食欲は半端じゃない。
あの小さい体の一体何処に収まっているのかといつも気になっていた。
「皆元気だなぁ……あっ、転んだ」
走り回っている4人とピカチュウを見て、まるで年寄りのような発言をしてしまう。
そんな時、トゥーンを追いかけていたリュカが転んでしまったようだった。
遠くからでもリュカが芝生に倒れ込んでいるのが見える。
芝生であるため怪我することはおそらくないと思うのだが、心配した他のメンバーが駆け寄って声を掛けている。
トゥーンが差し伸べた手をとると、ゆっくりと立ち上がって膝についた草を取り払う。
怪我がなくて安心したのか、皆嬉しそうに笑っていた。
(優しいんだな)
再び元気に走り回るカービィ達を見て、リンクは小さく笑う。
暖かい風が心地よくて、次第にリンクの意識はまどろんでいった。
* * * * *
「リンク!」
「リンクってば!」
「ピカピカ〜」
「ぅん……?」
名前を呼ばれ、うっすらと目を開ける。
まだ完全に目が覚めていないため視界がぼんやりしていたが、皆が自分の顔を覗き込んでいた。
「もー!一人で寝ちゃうなんてだめだよー」
「ご、ごめん。なんだかウトウトしちゃって…」
あの後、リンクは木にもたれかかって一人で寝てしまったのだ。
寝ようと思って休憩をしていたわけではないのだが、暑すぎず寒すぎずの気候がリンクの睡魔を招いた結果だった。
気がつけば、空が淡い桃色に染まっている。
「もう日も暮れてきてる…」
我ながらどれだけ寝ていたのだろうかと思うと、リンクは少しばかり自分が情けないと思った。
洗濯物を片付ける仕事まで放って来たのに、結局ほとんど寝て終わってしまったのだ。
思わず溜め息をついてしまう。
「そんな落ち込むことないじゃん」
「そうそう、ほらっ」
にこっと笑って、ネスが差し出したのは花で出来た冠だった。
シロツメクサをベースに、時折黄色い小花も一緒に編み込まれている。
「これは……?」
「僕達もずっと走ってたら疲れちゃってさ」
「だから皆でこれ作ってたんだあ。どう?上手くできてるでしょ?」
カービィがぽよぽよ飛び跳ねながら聞いてくる。
こういうものはてっきり女の子が作ると思っていたが、どうやら男の子でも作れるらしい。
リンクは作ったことがないが、上手に出来ていると思った。
「ああ。俺こういうの作ったことないけど…上手に出来てるな。色も可愛いし」
「でしょでしょ?」
「じゃあ……はいっ」
ネスはその冠をリンクの頭の上に乗せる。
何故だかわからないが、サイズはぴったりだった。
「わー似合う似合う!」
「ピッカー」
「リンクお姫様みたーい!」
「お、お姫様って…!俺、男だぞ!」
なんだか恥ずかしくなって、かぁぁっと赤くなる。
元々リンクは中性的な顔立ちをしているが、可愛いだなんてあからさま過ぎて気恥ずかしかった。
ピカチュウがリンクの肩にぴょんと飛び乗ってくると、リンクに頬ずりする。
「いいじゃんいいじゃん」
「でもリンクがお姫様だったら、僕達は騎士だね」
「わーなんかカッコイイなあ!」
そういって、リュカ達はわいわいと盛り上がる。
まだ幼い彼らにとっては、騎士という守る側のポジションに憧れがあるのかもしれない。
男であれば、やはり守られるよりも守りたいという意識があるのだろう。
「ほらほら、お姫様」
「もうお帰りの時間ですよ?」
トゥーンとネスがリンクに手を差し伸べてくる。
少しばかり背伸びをしたその口調にリンクは笑った。
「はい」
そして差し伸べられた小さな手をとり、リンクは立ち上がる。
西の空は真っ赤に染まっていた。
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うちのサイトではちびっこ=ネス、リュカ、トゥーン、カービィのことを指します。
あとたまにピカチュウも(・ω・)
アイスクライマーは2人でラブラブしてるから別(笑)
リンクは小さい子に好かれていそうなイメージがあるなあ。
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