もともと青というのは、あり得ないものや不可能といったものの象徴だった。
ブルーローズ、ブルーバード、ブルームーン。
しかし、同じ青でも碧眼はあり得ないものではなかった。
なぜなら僕も青い目を持っているから。
けれど、君のその青い目はまるでブルーローズのような、奇跡のような存在だと思うんだ。






BLUE HEAVEN





「同じ青なのにね」

「え?」


ぽつりと呟いた僕の言葉にリンクは振り向く。
僕たちはリビングにある大きな革張りのソファに腰掛けていて。
そして僕は脚を組みながら、隣で黙々と本を読んでいたリンクを眺めていたのだった。
本から視線を上げて僕を見据える二つの青。
目だよ、目、なんて言ったら、よけいにわからなくなったのかリンクは少し首を傾げた。
そんな彼を見てクスクス笑うと、僕はおもむろにリンクへと手を伸ばす。


「リンクの目、綺麗だよね」

「そう、かな?」

「うん。青くて、とても透き通っていて」

「でも…マルスの目も青いし…一緒だろ?」


頬を触れられ、リンクは落ち着かないのかどことなくそわそわしていた。
彼は人付き合いがあまり得意ではないらしく、口数もそれほど多くはない。
以前、「別に皆のことが嫌いなわけじゃないんだ」と、顔を赤くしながら言っていたのを思い出すと
初々しいななんて思って思わず頬が緩んでしまう。


「確かに僕も青い目だけど…」

「わっ、ちょ…ッ…!」


頬に触れていた手を離すと、今度はぐいと腕を掴んで引き寄せる。
突然のことに驚いたのか、リンクが持っていた本は絨毯の上へ落ちた。


「君の目の方が、透明に近い青だと思うんだ」


そっと顎に手をかけて顔を上げさせると、「あっ」と小さく声を漏らして、きゅっと目を瞑る。
これがいわゆる条件反射なのだろうか。でもそんなところも可愛いと思う。
ああ、リンクってば睫毛長いな。ていうか睫毛も金色なんだな。まあ当り前か。
なんて考えを張り巡らせながら、僕はそっと瞼に口付けた。


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今までのお礼小説よりも短めですが…!
たまにはアイリン以外も書かなきゃと思って出来たもの(笑)
最初はピット君で書こうかと思ってたという裏話。

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